確かに、この「コンパクトシティ=集約型都市構造」という言葉だけ聞くと、“中心市街地の1か所にすべてを集約させる”とか“すべての居住者(住宅)を中心市街地に集約させる”、“郊外に住んではいけない”、“強制的に短時間で移転させられる”と考えてしまうかもしれません。そのうえで、このイメージをもとに「コンパクトシティ=集約型都市構造=郊外の切り捨て」のような、構図を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
そして、こうした概念を持った人が多かったことから、新たに出てきたのが「コンパクト・プラス・ネットワーク」という視点です。これは、“中心市街地といった一極のみではなく、数か所の拠点を設定し、その拠点を中心市街地などのエリアと公共交通網で結ぼう”という考え方で、現在、国はこの表現を使っているようです。
ちなみにこの「コンパクト・プラス・ネットワーク」の都市構造実現のため、国が市町村に作成を推進しているのが、「立地適正化計画」で、富岡市では2020年に策定しています。
ただし、この「立地適正化計画」は、都市計画区域内が対象エリアになると法律で決まっているため、富岡市のように都市計画区域面積が行政区域面積の約17%しかない自治体では十分な活用が難しいという課題がありました。そこで富岡市では、行政区域全体を対象とする「都市計画マスタープラン」という計画と合わせて作成することで、市全域を対象とした「コンパクトシティ」の検討をしています。さらに市内の公共交通網についてまとめる「地域公共交通網形成計画」という計画で「ネットワーク」の検討を行い、これら3つの計画を一緒に検討した結果として、「富岡市都市と交通のマスタープラン」という形で策定したとのことです。
なお、現在「富岡市都市と交通のマスタープラン」に記載のある上州富岡駅北地区の整備が行われていますが、この整備費については立地適正化計画に基づく事業であるため、国から整備費の5割の補助があり、事業を進めているとのことです。
富岡市議会議員 髙田 仁志 ブログ
富岡市議会議員 髙田 仁志のブログです。 宜しくお願いいたします。
0コメント